能楽堂の舞台裏@名古屋

まぁ・・・よく・・・タイトルだけ入力して、「この日に書きました!」って偉そうな顔出来るよね・・・最近の俺に、つくづく自身に感心・・・・

今は10月19日午後10時・・・ハッシーの里芋掘り@名瀬を読んだ後・・・完全にねじれ現象。

その今日の・・・もとい!【昨日の】名古屋能楽堂でのお仕事の裏側のことですよ!!

企業の招待イベントで、出演は落語家・桂宮治さん。(初手合い)
今年から「笑点」メンバーだから知名度も上がっている(だろう・・・調べたことない)
宮治さんについては、さすが真打ち!上手い!スゴイ!・・・お客さんを掴む掴む!!
でも・・・宮治さんについては、ここまでにして舞台裏の話を。

宮治さんの高座での言葉を借りるなら「能も落語も古典芸能!言葉の芸能!」
舞台を取り仕切る俺にとっては、能楽堂については少しの知識はあっても「ふ~っ」の連発!だった。

昨日の代表的な「ふ~っ」を・・・

袖(舞台袖)に【音が聞こえない】

つまり舞台を進行しようにも、何の情報もないってこと。

能・狂言の舞台の特徴で、下手(舞台向かって左側)に「橋掛かり」と言う廊下のようなものがあり、出演者はそこから登場する。
でも「廊下」のような距離があるようなものがあると、座布団や毛氈といった、いわゆる道具の出し入れが「不便」だし「不格好」・・・まぁ能・狂言で道具の出ハケは不要だから、そんな造りも不要。

もし道具の出し入れ(=本来の能楽堂の意図する以外の使い方)が必要ならば上手(舞台向かって右)の”何か”を使うしかない。


わざわざ”何か”と書いたのは、上手には、本来、囃子・謡い(・・表現合っているかな?)の方々、裏方的な人の出入口である「切り戸」と「御簾の向こう」との表現がある通り「御簾の間」の二つがある。

つまり、舞台への出入りは「切り戸」、舞台の様子を窺うのは「御簾の間」ってこと。

本当の「能楽堂」なら、例え「切り戸」の扉が閉まっていても、御簾のこちら側で舞台の様子を観客に気付かれずに探ることが出来るはず・・・

でも近代的な「能楽堂」は様子を窺う「御簾の間」の前にガラス・・・防音ガラスが張られている! 「切り戸」は名の通り「扉が付き・本番は(当然)閉めている」

だから「進行の具合が判らない!!」・・・ここまで音が無い!とは思わなかった。
(この舞台では、GONTITIというギターデュオのコンサートを手伝って以来)

仕方なく「耳一つ分」切り戸を開け、そこからまさに盗み聞き。

全体の進行は押していて、宮治さん!帰りの新幹線の時間でも気になったのか?
二席目が始まって程なく・・・・「五段目が~・・・」と来た!

盗み聞きの結果、演目が「七段目」であることは気付けたが、
この噺、本来なら「三段目」の下りがあり、次に「五段目」となり、
オチが「階段の上から落ちたのか?」「いえ、七段目から」で終わる。

それが「五段目」から始まったも同然。つまり端折る、ショートバージョンなのだ。

人員削減の折(??)、下手の舞台担当者は、舞台から遠~くにあるロビーのお客様対応と掛け持ち。・・・始まって直後、噺は長いであろうと勝手に思い「ロビーに行ってきます」の余裕をかましていた。が、案の定、彼が下手にいない間に噺は終了。・・・上手の舞台監督(俺)は師匠迎えに下手へ、何食わぬ顔をして事なきを・・

次の進行のために、再び下手に戻るが、その際にロビーから戻る彼と出くわす。

「何がありました?」慌てる素振りの彼は、廊下で滑りそうになっていました・・・

そうなのです!能楽堂の舞台裏とは、
靴下やストッキングも許されず履き慣れない「足袋が必須」です。

お後がよろしいようで・・・

サトル


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