壮年管理職@名古屋
オレがテレビ番組を主戦場にしていた時代の話。
・・・敢えて「主戦場」なんて言わなくても、オレがテレビの、特に、バラエティ番組”しか”作れなかった時代の話。
バラエティ番組と言えど、ディレクターとアシスタントの上下関係は明確であったが、オレの「大師匠」からは「ディレクター(※大師匠のアシスタントになったこともある)が何を求めているか?を先回りしてやること。それが自分がディレクターになる近道」とわざわざ言葉にして教えてもらった。
つまり、ディレクターがやるべきことを「先回り」することが自分の身につくことを暗に諭されたのだ。・・・この考え方はテレビのみならず、オレの生業とする他の分野でも役立つ「共通の考え」となった。
来週放送される特番のテロップでは「構成」ではなく「リサーチ(=リサーチャー)」として名前は挙がるが、気分はアシスタント時代と同じだった。担当するディレクターがどんな情報が欲しそうか?こんな人がいたら番組が盛り上がりそうか?などをレポートする。・・これはオレがディレクター時代に「こんなスタッフがいたら良いのに」を、経験値を含めて、今の自分が具現化した。
加えて、ロケ現場まで付き合うことになったので、その現場では「アシスタントを買って出て」且つ「今のアシスタントの教育係」も担うことに。「先回り」の意味を教えてみようと思ったが、今のディレクターが、当時のアシスタントになかった役割を担わせるので「先回りが出来ないアシスタント」になっていた。むしろオレの方が「現場に適切なAD」だった。
今のアシスタントはカメラマンの一人なのである。
本来なら、アシスタントの役割は、いかに円滑に現場を進行させるか?が最大のテーマとして割り当てられているのだが、カメラが高性能になったことで、アシスタント=カメラを持たせる=映像を撮る一人・・となり、その余白で円滑な現場進行が求められている。
つまり、自分がどんなディレクターになりたいか?を想像するより、現場での時間を上手に割り振るかという現実を突きつけられている。
だから、自身のディレクター像が想像できないため、短期間で辞めていく。
若しくは、撮影・編集のスキルを適当に学んでYouTubeなどの映像配信に流れていく人が多い。辞めていくスタッフは、放送局側ではなく、制作会社の方が圧倒的に多い。
この原因は明快で、収入含め社員の環境が良い放送局より、放送局から仕事を請けている制作会社に負担が多いことに起因している。
今や地上波放送局は、番組そのものを作る「ディレクター」はもとより「プロデューサー」しか出さない【管理部門】に成り【下がっている】のだ。
・・・とある番組を見た際に、今回の番組では「チーフ・プロデューサー」と名乗るヤツの名前が流れてきた。その番組ではプロデューサーが4名もいて、最年少(といってもオレと1つ違い)のヤツが並び順・筆頭で、その後ろの3名はオレの先輩達。
・・・理由を聞くと「働き方改革」が原因だとか・・・
つまり、放送局側の若手・制作現場社員を「上手く休ませながら」その「休ませた」ことで出てくる穴=負担を現役もしくは定年延長のスタッフで補うそうだ。
でも、年齢が上なので「プロデューサー」と名乗っているそう(笑)
大笑いだよ・・・この人達は「休日出勤」や「サービス残業」を「ヤル気」で乗り越えた時代の人だから・・・スタッフロールスーパーでの名乗りは、いわば”ご褒美”(笑)
「働き方」は「働かせた方」と「働かせられた方」の間に隙間があると、方法のありかたが問われるもの。会社の社長にも「働き方」はあるが、もしその人が「働かせ方」を説くならその権利は失われる・・・そんなもんだと思う。
自分がどんな姿で、今後仕事をしたいのか?
自身の仕事に誇りを持てるのか?・・・「先回り」の一言で説いてくれた大師匠を今でも感謝している。
仕事への向き合いって大切だよね
サトル
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